通い続けてもう数十年になるだろうか?いつも気軽に行ける所で習慣みたいになっていた「地磯サボテン公園下」。

目次
慣れ親しんだ地磯サボテン公園
清らかな心に感謝

慣れ親しんだ地磯サボテン公園


前にも書いていたが、一週間のうち多い時は土日を除いて毎日のように通い続けていた。しかし朝からはまず行く事はない。当たり前だけど仕事がやはり優先ではある。

 

そんな事で行くのはほとんどが14~15時頃。これだけ通い続けた事でここの色んなクセに気付き、無駄な事をしなくなっていた。

 

たとえばこの潮は食わないな、とかこの潮なら食ってくるだろうな?とかこのシーズンはこの場所がいいのではないか!とか、様々な地磯の情報が手に取るようにわかるまでになってきた。

 

やはり時合は、夕まず目が良さそうである。最初の頃はよく朝からやっていたが朝はほとんど食わなかった。

 

それに気付いてからは、夕まず目だけを狙うようになった。時間があれば瀬渡しで沖をめざし、時間がなければここでやるようにした。

 

何故か行くといつも常連さんが必ずと言ってほど1人や2人はいるものだ。いつも遅く行くけど何とか入れてもらえる、ほんとに有り難いことでもある。

 

そんな時。以前こんな事があった。

清らかな心に感謝


時間も遅くなり時合も過ぎバタバタと納竿していた。バッカンを洗い道具を片付け、それから帰宅した。翌日は仕事に追われ続け、終われば行こうと思っていたが結局明日に行こうと思い仕事に集中した。

 

いつも通り仕事を終わらせ、地磯サボテン公園へ出かけた。釣具屋に寄りエサを買ってた時に、マキエビシャクがないのにこの時気がついた。

 

俺

あ!入ってない、どこいったかな?

 

考えられるのは、あの地磯サボテン公園しかない。置き忘れたと確信したがあれから2日も経ってるし、もうないだろうと諦めていた。ロッドケースに予備はもう1本あるからと思い店を出る。

 

しかしながら、あのシャクはチタン製でグリップも色々と手をかけ、愛着があっただけに無くしたのは惜しいと悔やんだ。

 

そんな事思いつつ走ってるともういつものホームグランドが目の前である。駐車場には見慣れた車が何台かあり、急いで仕事服から戦闘服に着替え急勾配を降りてゆく。

 

釣り場に着くと、いつもの場所に道具を降ろし、みんなの所へ挨拶に行く。

 

3人目の常連さんに

 

俺

お疲れ様です!

 

と声をかけると

 

常連さん
常連さん

お疲れさんです!この前シャクを忘れて帰ったでしょう?まだ手つかずであそこに置いてありますよ!

 

と指をさした振り返りさされたその先を見るとあのお気に入りのマキエビシャクが…

 

岩の上にシッカリと乗ってるではないか(笑)

 

2日間も置き忘れたシャクが。すでに諦めていたシャクが。

 

俺

えっ!まだ置いてあった!

 

と思わず声が出てしまった。

 

一般的な考えなら普通は無くなってるはずだと諦める。常連さん達の心の清らかさと人を想う素晴らしさを感じ、感謝以外考えつかなった。改めて日本人に生まれて良かった。そして日本人の心の素晴らしさを知った感動の日だったと記憶する。