磯釣りの主役グレ(メジナ)ですが、実は日本周辺の海域には3種類います。その中で釣り人のターゲットになるのは口太(クチブト)グレと尾長(オナガ)グレです。どのような生態をしているのでしょうか。

 

目次
2種類のグレの違い
基本生態は似ている
グレは何歳まで生きるか
グレは仕掛けが見えているのか?

 

2種類のグレの違い

出典元:グレナビユーザー提供画像(※クチブトグレ)

クチブトグレは根魚としての性質があり一つの磯に居着きます。釣り針にかかると磯の根の部分に逃げ込む習性があるため、岩で糸が切れることが多いです。海藻を好み、低温に強い種類です。

 

出典元:グレナビユーザー提供画像(※オナガグレ)

オナガグレはその名の通り尾びれが長く海の中を回遊するのに適した体型をしています。そのため移動範囲が広く当たりが出た際には仕掛けから遠くに逃げようとするため、ギューンという手応えがあり釣りの迫力を味わうことができます。

 

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基本生態は似ている

出典元:グレナビユーザー提供画像

両方とも磯周辺で生活していることは変わりません。活動時間は昼行性で夜明けから日没という人間と同じような起床就寝時間と言えます。磯のくぼみで睡眠を取り、夜明けとともに動き回ります。幼魚は磯周辺が生活圏のため、休むときは過ごし慣れた場所に戻ってくるということでしょう。

 

12〜26度の水温で活発に動き、これ以下になるとほとんど活動しなくなります。冬に釣る場合はその日の水温によっては全く動かないこともあるでしょうから注意が必要です。海水温が12 度より低くても前日より上がれば活発に動く傾向もあるため、釣りに行く日の気温を前日と比べると釣果の予測ができるかもしれません。

 

 

グレは何歳まで生きるか

出典元:グレナビユーザー提供画像(※オナガグレ)

グレは大きければ大きいほど年齢が高くなります。尾びれの鱗から年齢を見分けることができますが、推定19歳程度のオナガグレで60cmという例が報告されています。生まれてから10年で40cmくらいまで成長し、よく釣れる30cm程度のメジナは7〜10歳ということになります。魚としてはかなり長生きな方です。

 

 

グレは仕掛けが見えているのか?

グレ釣りの際によく議論になる問題です。グレの脳を解剖してみると視覚を司る部分が非常に発達しており、嗅覚もかなり良いようです。人間の視力にすると0.1程度、赤色と青色を見分けることができます。オキアミはピンク色なので、コマセで降ってきたらすぐわかるということになります。

 

また、0.1ということだと遠くからは流石に仕掛けを見破ることは難しいでしょうが、注意深く近くでみれば「あれっ、オキアミじゃない!なんか変なのもくっついているぞ」とわかりそうな視力です。警戒心の強い性格のグレならば、仕掛けに引っかからないばかりか仕掛けから餌だけとってしまうのも頷けます。