「カラス Ⅱ 」最終章

逸る気持ちでコマセを打ち2投目を打ち込む,,,,,,,,,,,,,,,,,,
やはり同じようにウキが揉まれ消えてゆく 
「当たりか?」
緊張の瞬間である。
糸を張り当たりを待つ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
そして竿きいてみる しかし穂先戻ってくる

 

「あああぁ~ 外したかぁ~」

 

巻き取り針を見ると 皮だけ残しうまいこと身だけ吸いとっている

 

「おお~!クロや!」

 

俄然やる気が湧いてきた
焦る想いを落ち着かせ  丁寧に沖アミの頭と尻尾を取り針に刺し
同じように仕掛けを振り込み糸を張り気味に流す
緩やかに流れゆく潮が本流とぶつかる潮壁にくると 先ほどと同じようにウキがシモリ始め
そして次第に見えなくなってゆく
またしても緊張の一瞬だ…..
出していた糸を指で押さえ止める 何故か?気が付くと息も止めていた(笑い)
読み通り狙いは的中!
グ~ンと竿を絞り込んだ!

 

「よっしゃ~!」

 

と合わせる、かなりの重量感が竿から伝わってくる もう一度合わせを入れた
全游動なので、よくやらかす すっぽ抜けを防ぐ為に必ず2度がけを心掛けてる
竿から伝わるこの重量感,,,,,,,,,,,,,,,

 

「たまりませんね!」

 

奴は左の沈み瀬へと走る
糸は出せぬ 出すと必ず沈み瀬に突っ込む 竿を左に倒し頭をこっちに向ける そのまま巻かず竿で目一杯持ち上げる 今度はヤツは走りを右向きに変えた

 

「しめた!」

 

右に倒し思いっ切り持ち上げる 幾度となくそんなやり取りを繰り返し ようやくリールが巻けるようになった
そして何とかウキ見える所までこぎつけた
穂先で頭をこっちに向かせ 観念したのか奴は素直にタモに納まってくれました、
タオルで掴みハリを外す まんまるとした居付きのクロで見た目45cmはあるだろうと
笑顔になった
とりあえず 後ろにある タイトプール (通称タンポリ)にクロを入れ
釣りを開始する
後ろに気配を感じたので振り向くと笑顔の二人がたっている

 

「こんにちは!いい型ですね?さっき上で見てたんです、いつもこられてるみたいで 見学させてもらっていいですか?」

 

断わる理由もないので、

 

「ハイ!いいですよ!」

 

と軽く会釈した
丁度、一服もしたかったので竿をチャランボに立て休憩することにした。

 

 親子の親
「よく、来られてるでしょう?」

 

と親らしき人が笑顔で話しかけてきた

 

「仕事があるのでいつも午後からよく来てますね!
親子の親
「はい!上からよく、見させてもらってます」

 

「ああ~そうなんですか?そちらは息子さん?」

 

 親子の親
「はい!よく親子で釣りしてます」

 

良く見ると2人共上から下までコテコテのgamaで決めてる

 

 親子の親
「藤田さんには油津で何回かお会いしてます」と
「そうでしたか?気が付かなくてすいません」

 

そんな、世間話していた、すると、息子さんが

 

 親子の親
「さっき獲ったクロ見せて貰っていいですか?」
「ああ~……!いいですよ、そこのタンポリで泳いでいるはずだよ,,,,」

 

すると2人して見に行ったので、チャラン棒の竿を取り釣りを再開始した
直ぐに親子が戻ってきて,,,,,,,,,,,,,

 

 親子の親
「タンポリにはいませんけど?」

 

「ん?そんな馬鹿な?たしかに入れたはず???」

 

竿を置き確認する為にタンポリに行くと何もいない

 

「え~?そんなはずはない!確か入れた!間違いなく入れた!」

 

と言ってると
馬の瀬にいた常連Tさんが大声で言った

 

「さっき、カラスがそこの周りをウロウロしてたけど?」

 

「え~まさか!」

 

と近くを見渡してると、ちょつと先にカラスが何かツッイテいる,
竿を置き 近づいて行くとカラスは飛び去っていった
そこへ3人で行ってみると、何とそこに無残に岩に横たわるクロの姿があった,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
身体にはキズひとつもなく目ん玉だけえぐり取られていた、
よくも、あんなデカイ奴を生きたまま くわえて行ったものだと….
よく考えれば スカリかクーラーに入れていれば あんな悲惨な死に方しなくても
良かっただろうと 反省もした
気を取り直し もう少し時間があるんで、釣りを開始する

親子は同じように見学している

息子さんが言う….

「ウキが見えなくなったけど当たりじゃないいんですか?」

 

「いや!今は潮壁で揉まれ仕掛けが入っている最中です これから当たりますよ!」
すると、綺麗に穂先を絞り込んだ!
「オオ~!スゲェ!」
息子が叫んだ
こうして2枚のクロをゲットし納竿にした、
今日は色々あったが
二人の釣友が増えた日でもあった

 

そしてまた、ひとつの教訓とひとつ引き出しが増えた
[魚釣りたまには後ろも振り向こう 猿とカラスが待っている](字余り) 
完,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,