離島へいざ!尾長グレ編(第3話)「こら~!タバコ吸うな!」

少し慣れてくると 欲も出てくるもので 近場で満足出来なくなった

まだまだの 未熟者釣行記である。

 

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ようやく半死状態から蘇った4人組だったが満タンになったスカリを見て

「おお~!Oh my God ! 何てこった~!」

悔しさを隠し切れず大きな肩を落とした

「さて!みんな揃ったことだし腹も減ったし メシでも食うかぁ~」

と言うとさっきまで死にかかっていた奴らだったが満面の笑顔で集まってきた
それを見てヒロシと笑った

「じゃ~!当番を決めようか?」

「いいか~!最初はグー!」

「ジャンケンポン」

「あいこでしょ!」

自慢じゃないがG杯、瀬取りでジャンケンで勝ったことない男
結局の所ジャンケンに負け当番は自分と若手のケンとなってしまった
ようやくカレーも出来上がり全員集合する

「ぎょうさん作ったから食べよ~!」

と言うと

「はい!」

と全員答える

「いただきます!」

もう2~3日食ってねぇ~みたいな勢いで食べ始める4人組

「船のタライに全部吐き出したしね?無理もね~か!」

予備まで含めての12袋のボンカレーも全て平らげていた
夕食も終わり缶コーヒーを飲みながら俺はみんなに夜釣りでの注意事項の説明をする

「夜釣りでの明かりは禁物やから、絶対に海面を照らさないように それから音も極力出さない」

「あとはタモにケミを付けてると獲りやすい」

「それと釣り座にはドンゴロスを濡らして置いとくと滑らないからいいかも?」

「ポイントはさっき確認しとったから 裏で潮があんまり走らない所やから」

「そう言う事でコマセを瀬際に撒くように、掛けたら極力糸を出さず溜めきるように
デカイ奴の為にドラッグ調整しとくように」

「そうそう!さっき釣り座にケミを置いといたからわかると思うけど 準備出来たらまずコマセを打つように」

話が終わると各自準備へと散った
もう現場には笑い声も無駄声も聞こえない 緊張が張りつめていた
俺は準備を終え一番奥のポイントに構えることにした
1人1人と準備をした者が釣り座につく 闇夜の海面に沖アミのリンが青白く漂う
潮はかすかに右へと流れている暫くマキエを打ち続ける みんな無言である そろそろ始めようかな~と思い顔を起した その時だった

闇夜に小さな明かりが灯った

「コラ~!タバコ吸うな!」

とっさに叫んでしまった
夜釣りはどんな小さな明かりも気を付けている

いつもの癖が大声を出させた すると蚊の鳴くような小さな声でケンが

「すいません!」と言う

「おお~タバコの事は言ってなかったな ごめんゴメンなぁ!」

チョット大人げなかったなぁ~と後悔した俺だった

「さて そろそろ始めようかぁ~」

待ってましたとばかり 一斉に電気ウキが浮かぶ この瞬間がいつも緊張する
1通り流しては また流す そんな作業を繰り返すこと2時間
今までの静寂が どよめきに変わった

隣に構えていたヒロシのウキに当たりがきた 最初にもぞもぞとした感じから一気に消し込んだ

「来た!」

ケンは素早く合わせを入れる 奴はガッンと竿に乗り 溜めてる竿を締め込んでゆくたまらずドラックが悲鳴をあげ糸が出てゆく ヒロシは懸命に堪えるが 糸は少しづつ出てゆき中々止まらない

「ヒロシ!!巻け巻け!出る分だけ巻け!」

そんな事繰り返していると ようやく反撃が弱くなってきた

「ヒロシ! 今じゃ!ドラッグ締めろ!あとは竿でためきれ」

どれぐらいだったろう?永く感じられた 電気ウキも見えてきた
早く獲物が見たい ようやくその瞬間が訪れた
電気ウキとタモに付けたケミボタルの明かりに

映し出されたのは紛れもなくあの追い求めたオナガである
茶褐色したあのオナガだ 慎重に慎重に取り込んだ

「おお!デカイ!」

はるかに60は遥かに超えてるのは明らかだが クロの60は未知の領域なので
あとで計測することにした。

「ほらほら今が時合やど!集中せ~よ!」

一気に周りが慌ただしくなった
さっきのが先発隊だったのだろう 直ぐに当たりはやってきた
一度に3人に当たりが来た もうこうなるとパニックである。
俺は竿を上げフォローに回ることにした

「山ちゃんもうドラッグ締めてゆっくり浮かしなよ」

「ケン!今タモ入れるから竿もう少し起こせや」

「そうそうそこでええで~!」

こんな感じで一通りみんな2~4枚のオナガをGETした
しばらくすると潮も変わり当たりもでなくなり納竿にすることにした。
道具を片付け元の場所に戻る
クーラーに腰かけ缶コーヒーを流し込む
横でケンの視線が訴えるような目で俺を見ている

「ん?どうした?」

と聞くと

「もう (-。-)y-゜゜゜タバコ吸っていいですか?」

それを聞いてたみんなが俺の顔をチラッとみて大爆笑
成績は全て60オーバーと揃っていた
一番はやはりヒロシが最初にとった65cm
あとは64 63 62であった
そんな離島の夜釣りも終演となり帰りの船に乗り無事6人全員帰宅の路に着いた

 

離島へいざ!オナガ編 完!